【第2のレザー】環境に優しい「キノコレザー」紹介
こんにちは。
安川大仁(だいじん)です。
世界単位で、サステナブル*1という考え方が重要視されるようになりました。
こういった考えから、服などの素材でも、リサイクル可能なものを再利用する取り組みが積極的に行われています。
そんな中で、まさにサステナブルで環境に優しい服や装飾品の素材を発見したので、ご紹介します。
ありそうでなかった「キノコレザー」
上記記事でご紹介しているのは、キノコを原料にした「レザー」です。
「え!キノコのレザー!?」と思われた方も多いのではないでしょうか?
レザーというと動物の革のことを指しますが、その動物由来のレザーに限りなく近い質感を保ちながら、環境に優しく丈夫な素材が、あの「キノコ」から作ることができるのです。
生産工程はシンプルで、ココナッツの殻やサトウキビのくずといった農業廃棄物を回収。そして集めたものを加工し、キノコの菌糸体(キノコの根のようなもの)を使って定着させるといいます。
こうしてできたキノコレザーは驚くほどの強度を持ち、火をつけても燃えにくい性質を持ちます。
染色も簡単なので、色鮮やかなレザー製品を作るのに適している素材といえるでしょう。
なぜキノコレザーが、他の合成皮革より画期的なのか?
サステナブルである、という観点で言えば、既存の「ヴィーガンレザー」と呼ばれる合成皮革もそうです。
ですが、このキノコレザーがより画期的であると僕が思う理由が1つあります。
それは、「経年劣化がない」という点です。
既存の合成皮革には、「経年劣化」という弱点があります。 合成皮革には、基本的に「塩化ビニル樹脂(PVCレザー)」か「ポリウレタン樹脂(PUレザー)」が使われています。
この2つの素材は、製造から3年ほど経過すると劣化してしまうという特徴があります。
表面がひび割れを起こしたり、溶けているかのようにベタベタになってしまいます。
その点でいうと、キノコレザーには経年劣化がありません。高価なレザー製品は、やはり長く愛用したいと僕は思うので、丈夫で経年劣化を起こさない素材というのはとてもありがたいです。
一方で、本革のように経年変化は起こすことはありません。
ここに関しては、好みの別れるところですね。
このキノコレザー、すでにいくつかのファッションブランドでの使用が想定されているらしく、近々市場に流通するかもしれません。
ちなみにキノコのレザーを使ったバッグの販売価格はおよそ500ドル(約53,000円)です。
現状本革の製品と同様か少し高い程度ですが、今後大量生産されることで安価な製品として販売されるのでは、と期待されています。
キノコレザー製品を手に入れましたら、いち早くレビューしていきますので、その時は是非ご覧になってください。