【考察】街を作るのは国から企業へ-スマートシティ構想
こんにちは。
安川大仁(だいじん)です。
突然ですが、僕には帰る家があります。
仕事を終えてから、一服する休息の場所。
家族が待つ場所。
時代が大きく変化しても、家という場所が人にとって大きな存在なのは不変です。
大事な場所だからこそ、家というのは昔から少しずつ、その様式や利便性を進化させてきました。
そして近年、その家の機能が、IOT(モノのインターネット)を取り入れるようになって更に大きく進化しようとしています。
それがスマートホームです。
今回は、そんなスマートホームの簡単な紹介と、スマートホームの今後について考察していきたいと思います。
スマートホームとは?
上記の記事でも詳しく説明していますが、スマートホームとは簡単にいうと「IoTやAIの技術を活用し、より快適な生活を実現する家」のことです。
スマートフォンや、Alexaなどのスマートスピーカーと、家の中の家電や設備を通信で接続することで、遠隔でも家電の操作ができたり、声だけで家電を動かすことが可能になります。
前述のAlexaが、すでに様々な家電と無線で接続することによる音声操作が可能です。
ただ、Alexaで各家電と連携して機能を使う場合、Alexa対応家電を購入しなければならなかったり、設定に多少の知識が必要になるなど、いくつかのハードルはあります。
そこで、企業側でスマートホーム化に必要なものをパッケージ化して提供するサービスが出てきています。
au携帯電話または、auひかりのオプションサービスとして提供されており、契約するとau側で用意されたデバイスを購入することで、各デバイスとスマートフォンを簡単に接続し、外部操作することが可能になります。
このように、今やITの知識がない人に対してもスマートホームの仕組みが簡単に利用できるように環境整備されています。
家から街へ-「スマートシティ構想」
IOT化するのは、家だけにとどまりません。
今、いくつかの企業が粛々と進めている計画の中に「スマートシティ」というものがあります。
有名なところだと、トヨタが構想している『ウーブン・シティ』があります。
スマートシティとは、スマートホームで実践しているIOTとAI技術による生活サポートを街の規模で実現しようという概念です。
国土交通省も、スマートシティ構想を推進しており、正式な文書で、スマートシティを「都市の抱える諸課題に対して、ICT等の新技術を活用しつつ、マネジメント(計画、整備、管理・運営等)が行われ、全体最適化が図られる持続可能な都市または地区」と定義しています。
上記の記事のように、日本企業だとトヨタが率先して実現化に向けて動いている最中です。
このウーブンシティでは、室内用ロボットなどの新技術を設置したり、センサーのデータを活用するAIで健康状態をチェックするなど、ICT技術を使って住民の生活をサポートする取り組みが計画されています。
着工は2021年から、とのことなので、実際に運用がスタートするのはまだ先だと思われますが、日の目を見るのが楽しみです。
「国が作る街」から「企業か作る街」へ
ご紹介したように、スマートシティ構想の登場によって人々の生活が更に豊かになっていくでしょう。
街がIT化していく、ということもそうですが、前述のトヨタのウーブンシティにも見られる通り、今や街は企業が先導して作ろうとしている時代です。
2020年5月に発表された『スペースXの有人宇宙船の打ち上げ成功』に見られるように、今まで国が行っていた事業を企業が推進するケースが増えています。
スマートシティも、今後は国内でも、様々な企業が事業に参加し、多様なスマートシティが国内に点在するようになるでしょう。
そうなった場合、限れられたスマートシティに住める人、そうでない人がでてくるのでは、と僕は考えています。
どこに住むかによって、受けられるサービスに大きな格差が出る社会。
貧富の差は更に拡大していくと見込まれる今、こうした新しい情報をいち早くキャッチし、来る未来に向けて準備することは大事だと改めて痛感します。
ポジティブに捉えれば、こういった新しい技術による世界の流れはワクワクする出来事ばかりです。
僕自身も、このスマートシティ構想含め、自分が仕掛け人となって参画するにはどうすればいいのかにアンテナを貼って、仕事に精進していきます。