こんにちは。
安川大仁です。
令和2年の7月、九州地方で集中豪雨が多発し、大きな被害が出る事態となりました。
こういった豪雨による事故は例年のこととはいえ、今回の被害はいつにも増して大きな被害となったのもあり、とても心が痛みます。
豪雨だけでなく、日本は特に地震の頻度が他国より群を抜いて多いことは周知の事実です。
数年に一度のタイミングで、各地で大きな地震が起きていることを考えても、僕ら日本人の地震からのリスク回避は喫緊の問題です。
そんな中、近年はすべてのスマートフォンに緊急地震速報通知の仕組みを導入するなど、テクノロジーによってリスク回避を実現しようという試みがなされています。
そんな試みの中で、また新しい仕組みが先日発表されました。
Googleが、Androidスマートフォン自体に搭載されている加速度センサーによって、地震の余震の揺れを検知し、データ解析を加えた上で、本震が来ると思われる地域のAndroid端末に通知を発信する、という仕組みです。
従来の日本の地震検知システムは、日本各地に地震計を設置し、その地震計で揺れを検知するため、基本的なシステムは同じです。
ただ、このGoogleの仕組みが画期的なのは「スマートフォンを小型の地震計」としてしまう点にあります。
これにより、地震計がない地域だったとしても、そこにスマートフォンがあれば地震を検知することが可能となるのです。
すでに地震計のネットワークが形成されている日本だけではなく、地震に対してのインフラが充実していない国でも大規模な範囲で地震の検知ができるため、「今後の世界の地震検知を大きく変える可能性がある。」と期待されています。
さて、ここからは僕自身の妄想を交えた考察になります(笑)
この記事自体は、スマートフォンを地震計として機能させる仕組みなわけですが、ここで最も大事なのは「スマートフォンが高性能センサーである」ということです。
今回紹介した記事では、地震計としての加速度センサーが使用されていますが、スマートフォンには他にも様々なセンサーが搭載されています。
などなど。
それ以外にも、センサーと呼ばれるものは様々にあります。
これらのセンサーは、加速度センサーの補助だったり、地図アプリでの自端末の位置情報確認などに使用されています。
それでは、例えば、全てのスマートフォンに温度計と湿度計が搭載されれば?
スマートフォンで収集したデータをコンピュータで解析することで、より精度の高い天気予報が可能となるかもしれません。
近年のスマートフォンの拡張性を考えるなら、そういったセンサーが搭載される可能性もないとは言えません。
今回のGoogleの取り組みは、「テクノロジーは、技術自体を新しくしていくだけではなく、すでにあるもの、普及しているものの使い方を多面的に見つめ直すことで、様々な課題を解決できるようになる」という良い例だと思います。
どんなに技術が進歩しても、一番大事なのはそれを扱う人の考え方、発想ですね。
AIが人に代わる時代は、まだ少し先になりそうです。