身近な生活を支える「高機能化学繊維」3選
こんにちは。
安川大仁(だいじん)です。
技術の革新は日進月歩。
特にIT業界の技術進化は目を見張るものがありますが、進化しているのはIT系だけではありません。
皆さんが日頃から深く関わるもの、「服」の素材もまた、ここ数年で大きく進化をとげています。
今回は、そんな進化の結果生まれた服の新素材を3点ご紹介します。
- ストレッチ性とソフトな風合を兼ね備えた万能素材「SOLOTEX(ソロテックス)」
- NASAで採用している、自動温度調節機能を持つ素材「Outlast(アウトラスト)」
- 天然のシルクのような素材感の化学繊維「KINARI」
ストレッチ性とソフトな風合を兼ね備えた万能素材「SOLOTEX(ソロテックス)」
まず一つ目は、帝人フロンティアによって開発された新素材「SOLOTEX(ソロテックス)」です。
この素材はすでに一般に普及しており、様々な服のブランドに使用されている高機能素材です。
その機能は驚くほど多く
・ソフト感
・優れた形態回復性
・軽快なストレッチ性
・他の素材との高い親和性
・最高のクッション性
・優れた発色性
・環境負荷の軽減
などなど、挙げればきりがないほどです。
この素材、有名なブランドでいうと、「アーバンリサーチ」や「アニエスベー」などで使用されています。
高機能素材なだけあって高価ですが、技術進歩によって、コストカットも進んでいるようです。
ぜひアパレルショップで見かけられた際は手にとってみてください。
NASAで採用している、自動温度調節機能を持つ素材「Outlast(アウトラスト)」
二つ目に紹介するのは、自動温度調節機能を持つOutlast(アウトラスト)という素材です。
この素材は、もともとNASAの宇宙服のために開発された素材で、繊維内に配合されたマイクロカプセルの働きにより、暑い時には体から余分な熱を吸収し、寒い時には蓄えていた熱を放出する、という働きをします。
この素材、宇宙服だけでなく、一般用の衣服としても使われ始めており、最近ではオーダースーツの素材としても使用されています。
伸縮性も高く、季節によって温度が自動で調整される、という夢のような素材です。
これもぜひ、お店で見かけられた時は触っていただきたい素材です。
天然のシルクのような素材感の化学繊維「KINARI」
最後に紹介するのは、東レが開発した、最新の素材である「KINARI」。
この素材が発表されたのは2019年11月と、かなり新しい素材です。
その一番の特性は、天然のシルクのような上品な光沢でしょう。
今までのシルク調の素材ではなし得なかった素材感を実現しており、主にエレガンス系の素材として今後多く普及していきそうな素材です。
まだ発表されたばかりの素材なので、使用されているところも少ないとは思いますが、僕自身、商品化したらぜひ触ってみたいと思っています。
以上、身近な生活を支える「高機能化学繊維」3選でした。
最も身近な技術進化に気づくことで、より僕らの生活が便利になっていることが体感できます。
生活の中に、私達が思っている以上にテクノロジーの進歩が関わっています。
ふと時間がある時に、そういったものに思いをはせるのもよいかもしれません。