【技術紹介】人の能力を拡張する、イーロン・マスクが提案する未来
こんにちは。
安川大仁(だいじん)です。
イーロン・マスク率いるスペースXが、民間初の有人宇宙船飛行を成功させたニュースは記憶に新しいですね。
まさに破竹の勢いのイーロン・マスクですが、彼が進めているプロジェクトは宇宙関連だけではありません。
今日は、彼が今進めようとしている「ブレインテック」事業についてと、今後の展開について解説していきます。
脳の病気を克服するマイクロチップ「Link」
イーロン・マスクが進めている「ブレインテック」というのは、簡単にいうと「脳科学やITの技術で脳の働きを良くする」ことです。
その一環として、イーロン・マスクが率いる会社「Neuralink(ニューラルリンク)」で開発を進めているのが「LINK」というマイクロチップです。
今は、動物の豚へチップを埋め込むことで、豚の脳の動きを視覚化することに成功しています。
これを将来、人へも使えるようにしていこう、というのがイーロン・マスクの計画です。
この装置の人への利用が現実となれば、例えば認知症や神経症などの病気や、うつ病や睡眠障害、加齢による記憶力の減退などを防ぐことが可能になるかもしれません。
医療からのアプローチでこの技術の開発を進めるイーロン・マスクですが、彼にはそれ以上の目標があることを示唆する記事を見つけたのでご紹介します。
AIの進化に対する「人類の能力の拡張」
上記の記事で解説されている論は、イーロン・マスクの最終的に目指すところは「人類の能力の拡張」なのではないか、という仮説です。
ここ近年のAIの発達でより現実味を帯びてきたのが「シンギュラリティ」の到来です。
「シンギュラリティ」とは、邦訳すると「技術的特異点」といい、AIが人より高い知能を有するタイミングのことを指します。
その対抗策として「人の知能や能力自体をアップデートしてしまおう」というのが上記記事の考察です。
「人の能力自体をアップデートする」という発想がとても斬新で面白いと感じたのですが、その発想自体は、実はSF作品などの中で度々語られています。
例えば日本のSF作品として、海外でも有名な「攻殻機動隊」。
この作品では、ほとんどの人類が「電脳」という、脳の機械化をしています。
脳を機械化することで、自分の意思だけでインターネットへの接続が可能になり、電話がなくても遠方の人と会話も可能になります。
もしかしたら、機械による人為的な進化が生まれる時代が来るかもしれませんね。
人の未来に関して、とても考えさせられる作品なので、機会があれば是非見ていただきたい作品です。
人の進化はこれからどうなる?
ここまで、突飛とも言える技術や考察をご紹介しましたが、僕自身はあり得る未来だと思っています。
「人の脳は技術の進化においつけていない」という話は良く聞きます。
インターネットやスマートフォンといった外部の刺激に対しての耐性がまだ人間についていない、という説だったり、AIと対比した時の単純な処理能力だったり。
そういった能力を高めていく技術は、おそらく発展し現実化していくと思います。
ただ、それも使いこなす人によって変わるでしょう。
人には、まだまだ自分で鍛えきれていない領域がたくさんあります。
そういう能力の開発を、まず自発的に行うことが大事でしょう。
どんな立派な枝葉も、まず根っこの部分がしっかりしていなければいずれ枯れてしまいます。
まず人としての土台を確立させること。
僕自身、仕事を通して更に人間的な土台を成長させていき、新しい人の進化を受け入れる土台のある人間になっていきます。